バイクの楽しみのひとつに「カスタム」があります。見た目を変えて自分だけの一台に仕上げたり、走行性能を向上させたりと、自由度の高さはバイクならではの魅力です。
しかし、カスタムの世界には専門用語が多く、初心者やリターンライダーにとっては理解が難しい言葉も少なくありません。そこでこの記事では、マフラー・足回り・外装・電装・操作系といった分野ごとに、バイクカスタムに関する主要な用語をわかりやすくまとめました。これからカスタムを始めたい方、久しぶりにバイクに戻ってきた方にとって役立つ内容となるはずです。
マフラー系
バイクカスタムの中でも最も人気が高いのがマフラー交換です。音質や見た目、性能に直結する部分で、初心者からリターンライダーまで幅広く楽しめる分野です。
- スリップオンマフラー
純正マフラーの後半部分(サイレンサー)だけを交換するタイプ。取り付けも比較的簡単で、音やデザインを変えたい初心者におすすめ。 - フルエキゾースト
エキパイからサイレンサーまで全体を交換するマフラー。軽量化や性能アップにつながるが価格は高め。リターンライダーには懐かしさと最新性能の違いを感じられる人気カスタム。 - JMCA認定マフラー
日本自動車マフラー協会が認定した基準適合品。車検対応で安心して使用できる。 - バッフル
マフラー内部に入れる音量調整パーツ。簡単に脱着できるものもあり、音量を抑えたいときに役立つ。 - エキパイ(エキゾーストパイプ)
エンジンから排気ガスを取り出すパイプ。素材や形状で排気効率や音質が変わる。
足回り系
乗り心地やコーナリング性能を左右するのが足回りのカスタムです。サスペンションやホイール、ブレーキ関連のパーツ交換によって、走行性能を自分好みに仕上げられます。
- バックステップ
足を置くステップを後方・上方に変更するパーツ。スポーティなライディングポジションになる。 - サスペンション
路面からの衝撃を吸収するパーツ。社外品に交換すると走行性能や乗り心地を調整できる。 - プリロード調整
サスペンションの初期荷重を調整する機能。体重や走行スタイルに合わせて最適化できる。 - フォークスプリング
フロントフォーク内部のバネ。交換すると減衰力や安定感が変わる。 - ホイール交換
純正からアルミホイールやマグネシウムホイールに変更することで軽量化が可能。加速やハンドリングが向上する。 - ブレーキディスク(ローター)
ブレーキキャリパーと組み合わせて使用する部品。大径化やスリット入りで制動力と放熱性を向上できる。 - キャリパー
ブレーキパッドを押し付けて制動力を発生させるパーツ。多ピストンキャリパーは制動力が強くなる。
外装系
外装カスタムはバイクの印象を大きく変える部分です。ビキニカウルやシートカスタムなど、見た目のドレスアップだけでなく快適性を高める効果もあります。
- ビキニカウル
ヘッドライト周りに装着する小型カウル。高速道路走行時に風を避けやすくなる。 - ハンドルアップスペーサー
ハンドルを上げることで前傾姿勢を緩和し、長距離ツーリングの快適性が増す。 - シートカスタム
専用シートに交換することで足つき改善やデザイン変更が可能。リターンライダーにはロングツーリング向けの厚めシートが人気。 - サイドカバー
車体横の外装パーツ。ドレスアップ効果が高く、ブランドごとのデザイン性も楽しめる。 - ビレットパーツ
アルミ削り出しで作られたカスタムパーツ。高級感があり耐久性も高い。 - スライダー
転倒時に車体を守るためのガードパーツ。エンジンやフレームへのダメージ軽減に役立つ。
電装系
現代のバイクカスタムで欠かせないのが電装系です。LEDライトやUSB電源など、昔にはなかった便利なパーツも多く、リターンライダーにとっては特に新鮮な分野といえるでしょう。
- LEDウインカー
小型で消費電力が少なく明るい。近年のカスタムでは定番になっている。 - HIDヘッドライト
かつて明るさ重視で流行したが、現在はLEDが主流。リターンライダーにとっては懐かしい装備。 - USB電源
スマートフォンやナビの充電用に便利。ツーリング時の必需品となりつつある。 - グリップヒーター
ハンドルを暖める電装品。冬場や早朝のツーリングで重宝する。 - ETC車載器
高速道路料金所をスムーズに通過できる電子システム。ツーリングの必須アイテム。 - ドライブレコーダー
バイク用の小型カメラ。万が一の事故に備えられるほか、ツーリング動画の記録にも使える。
操作系・その他
操作性や安全性を高めるカスタムも人気です。レバーやミラー、フットペグなどは比較的手軽に交換できるため、初心者にとって最初の一歩としておすすめです。
- クラッチレバー調整
握り幅を調整することで操作性が改善。手の小さい人や長時間運転時に効果的。 - 可倒式レバー
転倒時にレバーが折れにくい構造のカスタムレバー。実用性とデザイン性を兼ね備える。 - スロットルキット
ハイスロットルとも呼ばれ、アクセル開度を変えることでレスポンスを向上。スポーツ走行向け。 - ミラー交換
デザイン性を重視した小型ミラーや視認性重視の大型ミラーなど、好みに合わせて選べる。 - ナンバープレートホルダー
テール部分をすっきり見せるフェンダーレスキットの一部。見た目がシャープになる。 - フットペグ
足を置く部分。滑りにくいデザインやオフロード用の形状など種類が豊富。
まとめ
バイクのカスタムは大きく分けると「マフラー系」「足回り系」「外装系」「電装系」「操作系」に分類されます。どの分野から始めるかは人それぞれですが、初心者にはまずスリップオンマフラーやハンドルアップスペーサーといった簡単なカスタムがおすすめです。リターンライダーは、最新のLEDやUSB電源など昔はなかった電装系に触れることで新鮮さを感じられるでしょう。
カスタムを楽しむ際には「車検対応かどうか」「安全性を損なわないか」を必ず確認することが大切です。本記事はバイクカスタム用語集として、今後も用語を追加・更新していきます。興味がある分野から少しずつ取り入れ、より快適で楽しいバイクライフを築いていきましょう。